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古事記③黄泉
イザナギは、火の神を生んだときに大火傷をして
死んでしまったイザナミを死者の国である【黄泉の国】まで迎えに来ました。
イザナミ「黄泉の国の食物を食べてしまったので地上には帰れない」
イザナギ「そんな。黄泉の国のえらい人にきいてみて」
イザナミ「わかった、交渉してみる。ただし絶対私の姿を見ないでね」
イザナギ「わかった」
黄泉の国のえらい人のところに交渉に向かうイザナミ。
ところがなかなか戻ってきません。
痺れをきらしたイザナギはイザナミの後を追うことにしました。
そして再びイザナミを見つけたのですが
イザナミは変わり果てた姿となっていました。
醜い姿を見られて怒るイザナミは、ゾンビ女を差し向けてイザナギを殺そうとします。
イザナミはゾンビ女に髪をしばっていた紐をなげつけました。
すると紐はぶどうのツルになってゾンビをぐるぐる巻きに縛り上げてしまいました。
ゾンビ女は縛られながらも夢中でぶどうを食べまくり
イザナギのことはすっかり忘れてしまいました。
怒ったイザナミは第二弾のゾンビ女を差し向けます。
イザナギは今度は頭にさしていたクシを投げつかました。
するとクシは大きなタケノコになってゾンビ女の行手を阻みました。
ゾンビ女は夢中でタケノコを食べまくり
イザナギのことはすっかり忘れてしまいました。
大激怒のイザナミは雷神をさしむけました。
雷神に追われたイザナギは転んでしまいます。
あわや絶体絶命と思ったイザナギは、
手元に落ちていた桃の実をヤケクソ気味に雷神に投げつけました。
桃をくらった雷神は悲鳴をあげて消滅してしまいました。
桃は汚物を浄化する神聖なパワーが強いのです。
なんとか黄泉の世界から逃げ出したイザナギ。
魑魅魍魎が地上世界まで追ってこないように大きな岩で
あの世とこの世の入口を塞いでしまいました。
岩のむこうからイザナミの声が聞こえます。
イザナミ「私のことを忘れられないように今日から毎日一日千人殺してやる」
イザナギ「それじゃあぼくは一日1500人生むよ」
この時から人間には寿命ができました。
最後の会話を終えてイザナギは立ち去ります。
これで本当に二人はお別れしたのでした。
つづく
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